図書だよりカテゴリー 3・4年生から

ながいながい骨の旅

いのちの誕生(たんじょう)のふしぎ

 (わたし)たちの体の中にある(ほね)。骨がないと体は動くことが出来ません。体の中にめぐる血を作る工場の役割(やくわり)をしているのも骨なのです。この骨ができるまでにも長い歴史(れきし)があることを知っていますか?(やく)46(おく)年前に地球が誕生し、長い時間をかけてあらわれたのが、海のなかでたった一つの細胞(さいぼう)でできている生き物、(たん)細胞生物でした。

 まだ骨のある生物が誕生するのはずっと後のことです。約4億年前に「骨」とよべるものをもつ魚があらわれ、進化していきます。想像(そうぞう)もできないような長い時間をかけて生物は進化し、骨をもつ人類(じんるい)が誕生したのですね。自分の体の中にある骨は長い旅をして私たちは生まれてきました。骨を観察(かんさつ)してみると、それぞれの生き物が生き()いてきた秘密(ひみつ)工夫(くふう)もわかります。環境(かんきょう)()われば骨の形もかわってくるでしょう。

 人間の骨の旅はこれからも(つづ)いていくのです。

2020年9月25日(清水果子(しみずかこ)

著者:松田素子 文 ; 川上和生 絵 ; 桜木晃彦, 群馬県立自然史博物館 監修

出版社:講談社

ISBN: 9784062194754