子育て講座で大月町地域支援包括センターへ

写真:赤ちゃんと保護者に絵本を読んでいます。

3月15日、高知県教育委員会の「本との出会い事業」で大月町地域支援包括センターへ出張講師活動に出かけてきました。

1992年にイギリスで始まった、ブックスタートという活動があります。健診時に、全ての赤ちゃんに絵本と読み聞かせの体験をプレゼントするものです。

大月町ではブックスタートに加えて、子育て支援センターでの絵本の読み聞かせ講座やリトミックなど、勉強会やイベントごとに、参加者の親子に絵本をプレゼントしているそうです。

通常、ブックスタートというと、3冊くらいの中から好きなものを選ぶパターンが多い印象ですが、大月町ではなんと、30冊余り(!)のラインナップから好きなものを選べるそうです。

子育て支援センターの担当者の方が熱心に選ばれた、赤ちゃんや小さい人向けの魅力的な絵本がテーブルの上に並ぶ様子は小さな本屋さんのようでした。

今日の講座では、わらべ歌や手遊びを交えながら、これらの本の中からおすすめの本を何冊か実際に読んでご紹介しました。

なかでも、「文字のない絵本やお話仕立てでない絵本はどんなふうに読んだらいいですか?」という質問が寄せられ、小さいうちには読んでくれる、語りかけてくれる大人との信頼感を育むものの一つとして絵本があることをお伝えしました。

『もこもこもこ』(作: 谷川 俊太郎 絵: 元永 定正 出版社: 文研出版

『まんまんぱっ』(作: 長野 麻子 絵: 長野 ヒデ子 出版社: 童心社)

など、言葉の響きを楽しむ絵本は、赤ちゃん時代にこそ、耳から聞いて、読んでくれる人の声の温かさを感じてもらえるといいですね。

また、『ぎゅっ』(作・絵:ジェズ・オールバラ  出版社:徳間書店  )という絵本は、もともと通常の絵本のサイズで出版されていたものが、赤ちゃん向けのボードブックとしてあらたに出版されています。

今回資料として持っていったものは通常サイズでしたが、大月町で配布している絵本は赤ちゃん向けのボードブックでした。

今回は通常サイズのものを読みましたが、絵本の大きさは読むタイミング(大人数向けに読むときに見やすいもの、保護者のお膝で楽しむときに見やすいもの)によって適性があることなどもお伝えしました。

どの絵本も、小さい人たちがとっても興味関心を持って聞いてくれていて、日頃から絵本に親しんでいる様子が伝わってきました。

『だるまさんが』(作: かがくい ひろし 出版社: ブロンズ新社)は一人のお母さんが読んでいるのを聞いて、スイッチが入ったように他のお子さんも次々と関心を持って興味津々で聞いていて、小さい人たちの絵本を楽しむ力を感じました。

「泣いている時でも、絵本の一節を唱えるとパッと泣き止むんです」というお母さんもいらっしゃって、絵本が子育ての中で役立っているんだなと感じ嬉しかったです。

元保育士支援員さんがほぼマンツーマンでついてくれていて、町立図書館の魅力化に取り組んでいらっしゃる地域おこし協力隊の方も会場で本を準備していたり、地域ぐるみで子育て支援がされている大月町でした。

写真:大月町地域包括支援センターです。
写真:赤ちゃんと保護者に絵本を読んでいます。