魔法のような毎日を過ごす子どもたち
今より少し前のお話です。洗濯槽が二層式のローラーであることや、線路に踏切がないことから作者の幼少期のころのお話ではないかと思われます。小学3年生の悦子は、なつきという名前の女の子に出会います。話しかけてみると魔女の家に住んでいると「秘密」を教えてくれたのです。悦子は魔女の家で一緒にヨモギ団子を作ったり、蔵の中を探検したり、秘密の隠れ家で遊んだりと楽しい経験をします。私も小学生のころ、友達と空き家を探検したり、秘密基地を作って遊んだりしたことを思い出しました。
一人っ子の悦子と弟のいるなつきの、お互いの境遇の違いをうらやましく思う場面に女の子の感情の共通点があることを感じました。
大人が小学生だったころを思い出させてくれるし、今小学生である方でも楽しく読むことができるのではないでしょうか。
2024年3月29日(山下未来)