心の中にクリスマスを
スクルージは、石うすで粉をひくのに小麦を出ししぶるような、ひどいしわんぼでした。クリスマスイブになり、欲望にまみれた心の冷たいスクルージに、ただひとりの友人であったマーレイの亡霊が現れます。マーレイは重く長い鎖をひきずって、後悔の旅を続けています。人間の仕事を永遠に失い、苦しみ続けているマーレイの亡霊は、スクルージに生まれ変わるチャンスと希望を与えるため、3人の精霊を送ります。過去、現在、未来のクリスマスの精霊たちは順番にやってきて、スクルージに様々な情景を見せながら、問いかけます。過去の精霊は、スクルージが忘れていた希望、喜び、いたわりを。現在の精霊は、やさしい言葉をかけあい、気づかう人々の姿を見せます。最後の精霊の見せた未来は? スクルージは生まれ変わることができるのでしょうか。
2024年12月20日(松尾郁枝)