大人になった気分で読めます
もうすぐ夏休みも終わりですね。どんな思い出ができましたか。
この本には、おばあちゃんと暮らす女の子が出てきます。おばあちゃんの部屋には、黄色い服を着た女の子の絵が飾られています。それは、子どもだったころのおばあちゃんです。
おばあちゃんが小学生くらいのころ、夏に1週間、ひとりで、お母さんの友達の絵描きさんのところで過ごしたのだそうです。その人は海の見えるアトリエに一人で住んでいて、絵を描いていました。アトリエというのはフランス語で、仕事場、工房という意味です。
毎日朝起きると逆立ちをして、海に散歩に出かけ、ごはんを作って絵を描いて。子どもだったおばあちゃんも、絵描きさんと過ごしながら、本を読んだり絵を描いたり。
普段会わない人や話したことのない人と過ごすってどんな感じでしょう。夏の出来事を思い出しながら読んでほしい絵本です。
2023年8月25日(刈谷明子)