図書だよりカテゴリー 3・4年生から

なきむしせいとく

黒い背景に赤と白の花が浮かび上がる中、男の子が走っている様子の絵

絵にこめられた平和への思いを感じとる

今から77年前の沖縄おきなわに住む8さいの男の子「せいとく」は、いつもよくいているので、みんなから「なちぶー」(沖縄おきなわの方言でき虫のこと)とばれていました。小学校に通い、家族とらしていましたが、戦争せんそうがはじまって家族ははなればなれになってしまいます。戦争せんそうにまきこまれたき虫のせいとくは、どうなっていくのでしょうか。

作者のたじまゆきひこさんは、5さいの時に大阪おおさか空襲くうしゅうにあい、その後高知県に引っして少年時代をごしました。その経験けいけんから、自分が子どもの時に沖縄おきなわに住んでいたら、と考えて、このお話を書いたそうです。みなさんも(8さいの自分が、この時代の沖縄おきなわに住んでいたらどうなっていたか)と、このお話を読んで考えてみてください。

表紙にかかれている赤いハイビスカスは、沖縄おきなわではくなった人の幸せをねがっておはかのまわりに植える習慣しゅうかんがあるそうです。

2022年8月19日(大木由香おおきゆか

著者:たじまゆきひこ 作

出版社:童心社

ISBN: 9784494012480