図書だよりカテゴリー 3・4年生から

にっぽんロビンソン 土佐長平・無人島漂流記

赤い背景にデッサンによる男性の肖像画と渡り鳥の表紙

あきらめない心が生きる力に

 岸本浦きしもとうら(今の香南こうなん香我美かがみ町岸本)の長平ちょうへい土佐藩とさはん仕事で米を田野たのに運んだ帰り、あらしに会い太平洋を漂流ひょうりゅうします。14日後にやっとりくにたどりつきましたが、そこは無人島むじんとう鳥島とりしま)でした。

 島にいる大鳥や魚や海そうなど食べ、雨水を飲みながらのサイバイバル生活、やがて一緒いっしょに島にたどりついた仲間なかまが病気で死んでしまい、長平はひとりぼっちになります。長平は、さびしさで死のうとしましたが、先に島に流れ着いた人のなきがらを見て考えなおし、生きぬく決心をします。

 漂流ひょうりゅうから13年、岸本に帰った長平は無人島むじんとうの生活の話を聞かせ「無人島むじんとう長平」とよばれます。

 ごめんなはり線の香我美かがみ駅近くに長平のはかぞうがあります。のちにジョン万次郎まんじろうも同じ島に漂着します。

2022年6月17日(門田幹也かどたみきや

著者:三田村信行 作 ; 田中槙子 絵

出版社:ポプラ社

ISBN: 4591058840