図書だよりカテゴリー 3・4年生から

あいさつ ライオンの物語

ライオンが向かい合っているイラスト表紙

アフリカに30年通ってわかったこと

 人にとってあいさつは大切です。でも、動物たちの方があいさつをもっと大事にしているかもしれません。

 ライオンのお母さんはこどもをよくなめます。少し大きくなるとこどももお母さんをなめるようになります。その時のうれしそうなお母さんの顔を見て、こどもはあいさつの意味を学んでいきます。ライオンのようにれでらす動物は、なか間と仲良なかよくしなければ自ぜんの中で生きていけません。だからなか間同のあいさつはとくに大切です。

 った獲物えものをみんなで食べた後、興奮こうふんをしずめてくれるあいさつ。ひさしぶりに会ったなか間との緊張きんちょうをやわらげてくれるあいさつ。りに失敗しっぱいして落ちんでいる時も、なか間がなめてくれると元気になっていきます。あいさつを通して心と心が通い合うのです。

 わたしはこんな心のこもったあいさつができているかな、と思わず考えてしまいました。

2021年5月28日(松川智子まつかわともこ

著者:羽仁進 文 ; あべ弘士 絵 ; ヒロコ・タウンゼント 英文

出版社:光村教育図書

ISBN: 9784895726061