図書だよりカテゴリー 1・2年生から

ちび竜

星の瞬く夜空を小さな竜が飛んでいる絵の画像

(りゅう)はいると思いますか?

ちび(りゅう)は、水たまりで生まれた。じぶんがだれなのか? これからどうなるのか? わからなかった。

 ちび()は、水たまりをとびだして、たんぽぽのわたげにつかまり、空にまいあがった。とんぼは、とびかたをおしえてくれた。フナはウロコで水のひびきをかんじることを、もぐらは土のにおいをかぎわけることを教えてくれた。

 ちび()はぐんぐんでかくなった。いろいろなクンレンをして、なんでもできるチカラ・じんつうりきをみにつけた。雨、かぜ、くもをつくったり、火をはいたり、できるようになった。

 そして、ちび()はでか()になって、うちゅうで、ひかるあおいちきゅうをだいている。

 「ぼくは どこにでも いる。なににでも なる。そして かならず きみの…のなかにも いる!」。 きみは、()にどこにいてほしい?

2020年6月5日(岸野昌子きしのまさこ

著者:工藤直子 文 ; あべ弘士 絵

出版社:童心社

ISBN: 9784494012466