ひとつひとつていねいに
わたしたちの身の回りには、コンピューター技術で動くものが多いですよね。
でも昔は、ゼンマイや歯車などをつかった仕掛け『からくり』で動くものがたくさんあったんですって。なかでも、江戸時代に複雑なからくりで作り出された『茶運び人形』は、木製のロボットみたいです。
下町育ちのタクミと草介は、越してきたばかりの風花の頼みで、猫を追いかけることに。すると猫は、風花の大切な人形の手をくわえたまま、古いビルに姿を消してしまいます。
出てきたお婆さんは勘違いしてか、三人をいそいそと案内するのですが、工芸細工の店だという店内はひっそり…。猫は見当たらないし、うさんくさい人間も出入りしています。訳ありのお店のようです。
2020年10月16日(山中友子)