図書だよりカテゴリー 5・6年生から

手で見るぼくの世界は

本の表紙:緑の葉を手で触っているイラストです。

見えるってどんな感じ?

まどの外で木葉がれ、風がいている、空は寒そうな色だな。これは見えるから思いをめぐらし想像できる世界です。


視覚支援しかくしえん学校に通う主人公双葉ふたばゆう。手でさわることで多くの情報を知り、見えている者よりも繊細せんさいで豊かな世界があることを教えてくれます。


見えないにとどまらず、上下左右の方向感覚を持ちにくい中、街を歩く勇気。白杖はくじょうを使って点字ブロックの上を歩いているところ、じゃま者あつかいを受けきずついた双葉ふたば。一方、白杖はくじょうを持つことで目が見えないと他者に知られることを心配するゆう。ふたりが迷いながら一歩ずつ前にすすむ物語です。

いろいろな個性を持つ人々と、共に生きる社会を考えるためには、理解と関心を深めることが大切です。それがバリアを少しでも低くすることにつながります。

新しい年、広い世界を知るためにいろいろな本を開いてみませんか。

2024年1月12日(山本祥子やまもとしょうこ

著者:樫崎茜 作 ; 酒井以 装画・挿絵

出版社:くもん出版

ISBN: 978-4-7743-3380-9