よるにゆめをのせて
よるに人をのせてはしるしんだいとっきゅう、それがやこうれっしゃです。
むかしは、りょこうやしごとなどでいどうするたくさんの人たちが、これをつかいました。よるおそくえきをしゅっぱつし、のっている人たちはれっ車の中でひとばんをすごします。そして、つぎの日のあさには、もくてきちにとうちゃくしている、まほうのようなれっ車です。
さいきんはひこうきやしんかんせんでどこにでもあっというまにいくことができます。しかしえほんの中でかんじられるゆっくりとしたじかんのながれは、まるでじぶんがやこうれっしゃにのって、たびをしているような気ぶんになります。おうちの人にきいてみてください。のったことがあるかもしれませんよ。
もじのないこのえほん。よみすすめていくうちにあなたの耳にもきこえてきます。れっ車の音、せんろの音、おしゃべりしたり、ゆめを見たりしている人たちのこえが。
2022年10月28日(山本季桜)