ちがっているからおもしろい!
雨の季節、春に種を蒔いた植物が水を吸って大きくなっていきます。今、みなさんの周りには、どんな植物がありますか? この絵本に出てくるこどもたちも、種をまいたり、鉢に苗を植えたりしているようですよ。
花や植物、木や動物がそれぞれちがうように、人だって一人ひとりちがうのが当たり前。この絵本には、糖尿病という病気のソニアの他に、ぜんそくのあるラファエル、手話で話すビジェイなど、多くの人とは少しちがう特徴を持ったこどもたちが出てきます。そして、読んでいるあなたに尋ねます。「あなたは、どんなふうに見たり聞いたりしてる?」「きみは、歩いたり走ったりするのに、なにかつかってる?」…。その答えはきっと、みんな「ちがう」はず。
人とちがうって「はずかしい、いやだな」と思うかもしれないけれど、この本の作者は言います。「ちがいは力になる」って。
2022年6月10日(刈谷明子)