ゆきのふりつもるくにで
いまは2月。一年でいちばんさむい月ですね。まだまださむい日はつづきますが、どんなにさむいふゆにもおわりがきてやがてはるになります。1月のつぎは2月、そしてつぎに3月ときせつはめぐりますよね。
でも、このおはなしの中の女の子は、ふゆのさなかにマツユキソウを、かごいっぱいにつみます。ゆきのふりつもるボヘミアでは、3月になってようやくさく花なのに。なぜ、そんなことができたのでしょう?
ひどいふぶきの森の中に、女の子はかすかな光を見つけて…。
ここで一つしょうかい。マツユキソウとははるをつげる花。小さな白い花を下むけにさかせて「もうすぐはるだよ」としらせてくれる花。わたしの大すきな花です。
もう一つ、この本のみりょく、さしえのうつくしさもしょうかいさせてください。とおいヨーロッパのくにのゆきげしきやスラブの人々のくらしぶり、いろあざやかなししゅうのいしょうもステキです。
2022年2月11日(深瀬尚子)