そうかも? じゃないかも?
りんごを見たことはありますか? 赤くて、まるくて……。いま、あたまのなかにりんごがおもいうかんでいるでしょう。でも、それは本とうに、ぜったいに、りんごでしょうか?
ある日、テーブルの上におかれたりんご。それを見た「ぼく」は、ふとぎもんにおもいます。「もしかしたらりんごじゃないのかもしれない。」じつはりんごのメカかもしれないし、なにかのたまごかもしれません。うちゅうからきたのかもしれないし、たくさんきょうだいがいるかもしれません。おいしいかもしれないし、おいしくないかもしれません。
「まさか!」とおもうけど、「そうかも?」ともおもってしまう。すみからすみまでしっかり見たくなる本です。りんご1つからせかいはひろがる。あしたからは、いつも見ている「ふつう」が、きっとかわります。
2025年11月14日(雨宮いほ乃)


