図書だよりカテゴリー 3・4年生から

ジャガイモは悪魔の植物だった?

本の表紙:ジャガイモの周りに人が描かれています

ジャガイモの科学と歴史れきし

ジャガイモのふるさとは南アメリカのアンデス。ヨーロッパには古くからつたわっていたけど、はじめはだれも食べようとしなかった。


「タネもまかないのにえて、気味が悪い」
悪魔あくま魔術まじゅつでふやしてやがるんだ!」

ごつごつとした見た目から、食べると病気になるとおそれられていた。実際じっさい、イモのや緑色になった部分などには「どく」がふくまれている。

18世紀せいきのヨーロッパでは、天候不順てんこうふじゅん戦争せんそうでよく食料不足しょくりょうぶそくが発生した。でもジャガイモは荒地あれちでもよく育ち、収穫しゅうかくもはやい。今のドイツとポーランドにかけたあったプロイセンという国の王は、無理むりやり植えさせた。フランスの農学者のパルマンティエも、あの手この手で広めようとした。さて、悪魔あくまの植物がどうやって食べ物として広まったのか?


 「野菜やさいには科学と歴史れきしがつまっている」というシリーズの中の一冊いっさつ。ほかに「トマト裁判さいばん判決はんけつはどっちだ?」「ピーマンはコロンブスのかんちがい?」があります。

2025年7月4日(大村由紀子おおむらゆきこ

著者: キムファン 文 ; ミヤザーナツ 絵

出版社: くもん出版

ISBN: 978-4-7743-3432-5