離れていてもずっと友だち
年をとったバイオリンひきのヘクターと、イヌのヒューゴのお話。
ふたりは楽しい時も、悲しい時も、いっしょに過ごしてきました。
ヘクターが自信を無くし、バイオリンを弾くことから遠ざかった時、その古いバイオリンをヒューゴが弾き始めます。ヘクターはヒューゴに教え、演奏は人だかりができるように。
動物だけの楽団に入り、世界ツアーに出発する準備をしているヒューゴに、ヘクターは、ひどい言葉をかけてしまいます。「ごめん・・」も言えないまま、ふたりは離れてしまいました。
ヒューゴはスターになりました。その活躍を遠くで見ながら、ヘクターは自分の音楽をなつかしく思いだします。でも、一番恋しく思いだすのは、友だちのことです。
数か月たったある日のコンサートで、ヒューゴは古いバイオリンをヘクターに渡し、一緒に演奏をすることに。離れていても、ずっと友だち。二人の心はいつもそばにあったのですね。
| 2025年11月21日(山口桐子) |


