図書だよりカテゴリー 5・6年生から

りんごの木を植えて

本の表紙:りんごを持った女の子がりんご畑に立っています。

りんごの木〜未来への希望〜

主人公のみずほは、病気のおじいちゃんに、積極的な治療ちりょうをしてもらって、一日でも長く生きてほしいと思っています。しかし、おじいちゃんは、治療ちりょう苦痛くつうえる生活よりも、自分らしい生活を家で過ごしたいと願っています。

納得なっとくいかないみずほに、おじいちゃんは「たとえあした、世界が滅亡めつぼうしようともきょうわたしはりんごの木を植える」ということばを教えておしくれました。りんごの木を実るのを見る事ができなくても、新しいりんごの木を植える事が自分の役目だとしたら、それを淡々たんたんとこなし、次の世代につなげていくことが喜びであり、希望だと。それを聞いて、みずほは自分らしく生きるおじいちゃんを、かっこいいと思いました。おじいちゃんにとってりんごの木は「希望」。みずほにとってのりんごの木は、これから見つけていくことでしょう。

2024年8月23日(山口桐子やまぐちきりこ

著者:大谷美和子 作 ; 白石ゆか 絵

出版社:ポプラ社

ISBN: 978-4-591-16993-3