図書だよりカテゴリー 3・4年生から

せかいでさいしょにズボンをはいた女の子

イラスト:黒いズボンをはいた小さな女の子が周りの大人から見られています。

じぶんのすきな服を着たい

そんなに昔ではない昔。女の子がズボンをはいてはいけない時代がありました。女の子はスカート、男の子はズボンと決まっていて、それ外の服を着てはいけなかったのです。

ただひとり、メアリーだけはそんなことはおかしいと思っていました。ある日学校へズボンをはいていったのです。だって、動きやすくてらくなんだもん。これはいい! と思っていたけれど、まわりの人たちは大さわぎ。

すっかりしょげるメアリー。次の日には「きみは男の子の服を着ているから学校にはいれない」と言われます。それでも、「わたしは わたしの ふくを きているのよ!」とやめようとしませんでした。

自分のきな服を着られるってほんとうにすてき。その道を開いたメアリー・ウォーカーのお話です。メアリーはその後、女性医師じょせいいしみとめようとしない時代に外科医となって活躍かつやくしました。

2023年3月3日(村井由岐子むらいゆきこ

著者:キース・ネグレー 作 ; 石井睦美 訳

出版社:光村教育図書

ISBN: 978-4-89572-269-8