じぶんのすきな服を着たい
そんなに昔ではない昔。女の子がズボンをはいてはいけない時代がありました。女の子はスカート、男の子はズボンと決まっていて、それ以外の服を着てはいけなかったのです。
ただひとり、メアリーだけはそんなことはおかしいと思っていました。ある日学校へズボンをはいていったのです。だって、動きやすくてらくなんだもん。これはいい! と思っていたけれど、まわりの人たちは大さわぎ。
すっかりしょげるメアリー。次の日には「きみは男の子の服を着ているから学校にはいれない」と言われます。それでも、「わたしは わたしの ふくを きているのよ!」とやめようとしませんでした。
自分の好きな服を着られるってほんとうにすてき。その道を開いたメアリー・ウォーカーのお話です。メアリーはその後、女性医師を認めようとしない時代に外科医となって活躍しました。
2023年3月3日(村井由岐子)