がんばれがんばれカン・ナル
カン・ナルは韓国ソウルの小学六年生。水泳部自由形のエース。大会たびに記録を更新し、誰もがいちばんはナルだと認められてきた。ところがキム・チョヒというライバルが現われ、ここのところいつも負けてばかり。ナルはチョヒのきらきらする水着に秘密があるのではと疑う。ある日、ロッカールームで水着を見つけ、思わずかくしてしまった。
水泳部の仲間たちとの練習は楽しいが、チョヒの水着が盗まれたらしいとうわさになり、小学生最後の大会が近づくにつれて、ナルは元気がなくなる。食事ものどをとおらず、大会を欠場することを決意する。
やがて大会の当日、ナルは告白をはじめる……。
決勝戦、4番、5番レーンに、チョヒと並んで立つナルの姿があった。スタートの合図が鳴った。
2023年3月17日(大原寿美)