この本のどこかに人間の土居くんがいるよ!
さんかく山のふもとにある小さな学校、山下小学校のお話です。
土居くんは3年生になるまで、自分がタヌキだということをみんなにひみつにしていました。でも新学期、正直に本当のすがたのまま登校することにしたのです。
学校に一番のりしようと早起きしたアカネちゃんが教室につくと、あらがっかり。もうだれかすわっていました。でも、アカネちゃんのとなりの土居くんの席にいるその子は、何だか土居くんではないみたいです。
「土居くんて、あんなに茶色かったっけ?」ふりかえったその顔は!
みなさんは自分が通っている学校の「目標」や「めあて」を知っていますか? 実は土居くん、みんなで決めた目標のために正直になろうときめたのです。そして土居くんのその決意と行動は、先生たちにも広がって……。
2022年10月7日(田島真紀)