ちいさなちいさなガラスの世界
丸や星のカタチが虹色に光る表紙を見て、これはキャンディーか宝石かと思う人も多いはいず。ところがどっこい、これは珪藻という藻の一種です。藻というとあなたの家の近くの水路にはえている植物。しかし、ただの藻と侮るなかれ。珪藻は「地球上で最も重要な植物」。何と地球上の酸素の3分の1を作り出しているのです。そう、私たちは珪藻なしでは生きていけません。
この本では1㎜の10分の1以下の珪藻を並べて作るきれいな模様が見られます。針金? それともピンセットを使って? いいえ、何と髪の毛の先を使います。そんなに小さなもの見えるわけないじゃんと思ったそこのあなた。大丈夫、私たちでも顕微鏡を使えば地球が生み出した神秘、美しき珪藻を見ることができます。さあ、この本を開いてあなたも不思議な珪藻の世界をのぞいてみませんか。
2021年5月14日(山本季桜)