春、さあ出かけよう 植物探検!
五台山の牧野植物園へ行ったことはあるでしょう。牧野富太郎は1862年、今の佐川町に生まれました。
こどもの頃から植物が好きすぎて、遠くの野山まで植物の採集に出かけていました。草や木のことをもっと知りたいと東京へ出て、勉強を続けます。
花が咲き、実り、季節によって姿形を変えるふしぎの世界は限りなく広がり、他の物ごとは目に入りません。結婚してこどもも生まれますが、生活は苦しく借金とりに追われます。妻の寿衛さんは、いつまでも富太郎を支え続けました。
採集に出かけるとき、いつもきちんとした服装で蝶ネクタイだったのは、初めて出会う植物に失礼がないように。そうして全国を歩いて多くの植物を発見し、名前をつけて図鑑に発表、大きな功績を残しました。 94歳で生涯を閉じますが、牧野植物園が開館したのはその翌年のことでした。
2020年3月19日(大原寿美)