しらゆきちりか、おっきくなれよ
(きょうも学校にいくのか、やだなあ、やだなあ)
なんでそんなに学校にいくのがいやかというと、うしろのせきにライオンがいるからです。
ちりかが学校にいったさいしょの日、プロレスをしていたライオンみたいな大きな男の子が、ちりかのうしろのせきになったのです。
そのライオンみたいなすずきくんにおさげをひっぱられたり、へんな かえうたでからかわれたり、ふでばこにカエルを入れられたり、ちりかは、こわくてたまりません。
「すずきくんは、ちりかちゃんがすきなんだよ、いつもちりかちゃんがきらいなきゅうしょく、たべてくれるじゃない」と、さとうさんはいいます。
「でも、大すきなプリンだってたべちゃうんだよ…」
ある日、うんどうならなんでもできるライオンが、なぜか、さかあがりができないことが、わかりました。ふしぎにおもいながら、ちりかもとなりでれんしゅうをしていると…。
2021年2月5日(川﨑美恵子)