ふるさとはアラスカ
12歳のソル(正式な名前はソロモン)は、シアトルの港で働く父さんとふたり暮らし。その波止場に白いキツネがいるといううわさを聞いて毎晩探しに出かけます。
ホッキョクギツネがこんなところにいるはずがない、どうやって来たのだろう。学校や友だちともなじめないソルは、ひとりぼっちでさまようキツネを想像して心配でした。
やがてキツネはつかまえられます。野生のキツネはふるさと北極へ帰してやらなきゃ、と父さんにたのんでばあちゃん、じいちゃんのいるアラスカへと向かいます。
ふたりと1匹の旅は6日間続き、ソルは父さんと初めていっぱい話ができました。
アラスカで白いキツネは深い森の奥へと走り去って行きました。ばあちゃんの家は、不思議な物語の中にいるようでした。そして、ばあちゃんにもらった誕生日プレゼントのすばらしかったこと!ソルはここで暮らそうと決心します。
2019年8月31日(大原寿美)