はるはどこから?
ゆきむしがとぶと、ゆきのきせつがやってきます。はじめてのゆきがふりはじめました。ゆきはひとばんじゅうふりつづき、しずかによがあけました。しずかなあさは、そとはいちめんのゆき、というしるしです。
きたぐにのふゆは、まいにちまいにち、ゆきがふってはやみ、やんではふり、山も森も、いえも学校へいくみちも、白くつめたいゆきでおおわれます。ゆきとあそぶ子どもたち、ゆきかきにおおいそがしのおとなたち。とりやどうぶつたちは、ゆきの中でたべものを見つけてくらしています。とうみんしながらふゆをすごすどうぶつもいます。
やがて、おひさまのでる日がふえてくると、おひさまのひかりが木のねもとのゆきをすこしずつ、とかしはじめました。
「あ、はるだ」
木のねもとには、はるがくる、というしるしがありました。
2025年1月31日(岡本富美)