虫を食べるなんて本当?
この本の表紙では、おじいさんが箸で芋虫のようなものをはんで口に入れようとしています。また、おばあさんが何やら巣のようなものをつかんで、その中の黒い粒々を鉢に入れています。
ごちそうとして食べられてきた虫を紹介する本なのです。著者の野中健一さんは、大学の教授で地理学などを専攻しています。直接に虫を食べることには関係が無いようですが、おじいさんがハチ採りの名人だったことや、大学時代に林業の仕事で山に入ったときにハチの子を食べたことが、昆虫食の研究につながったそうです。
私もこどものころ、イナゴ採りをし、それをつくだ煮にしてもらって食べたことがあります。ガリガリと甘辛くおいしかったです。
著者は世界の二十以上の国々の驚きの昆虫食を紹介しています。様々な工夫をしながらごちそうになった虫の話に興味が尽きません。
2019年10月19日(後藤孝一)