あなたは、はっきりいえますか。
いろいろいいたいことがある、女の子のためのお話。陽菜子は小学6年生。母から優先順位を考えて家事も勉強もしっかりやるようにいわれている。母の考え方や態度に何だか合点がいかない。中学生の兄には何もいわない母に腹が立つ。やり場のないもやもやした気持ちでいる陽菜子の前に、突然不思議な少女が現れ、塾をさぼる電話のかけ方を教えてくれた。いつの間にかいなくなった少女の立っていた後には、古い手帳が落ちていた。
最後のページに「わるい親は、こどもを見ていない。~自分がさせたいことを押しつける。~わたしは、親に支配されたくない。わたしは、わたしの道を行きたい」 スージー。
一気に読んで衝撃を受けた陽菜子は、母に自分の思いをぶつける。まっすぐに向き合っていくうちに母も陽菜子も心がほぐれていく。
言葉を書いたスージーって、誰かしら。
2021年2月26日(安藤厚子)