こころがあたたかく
麦ちゃんは、ひとみしりで口かずのすくない子です。さいきん、とおくのものが見えにくい「きんし」だとわかって、めがねをかけることにしました。学校で、めがねのことをなにがいわれるかもしれない……、としんぱいでしたが、いじわるをいう子はいませんでした。
めがねをかけると、いろもかたちもまほうをかけたようにはっきりと見えて、気もちがウキウキしてきます。ともだちのひょうじょうや、「ケンケンパ」でじめんにかいたせん、うるさくてにが手な男の子こころのこえ、うごかなくなったカナブンのいのち、グラウンドにかかれたUFOのえがとび立つふうけいまで見えました。めがねは、ふしぎな力をもっているのかもしれません。
麦ちゃんはだんだん、おもったことをいえるようになってきました。
さくしゃの最上一平さんは、ほかにも「ようかいばあちゃん」シリーズ、「山の神の使い」などたくさんの本を出しています。どのさくひんも、気もちがゆたかに、あたたかくなります。
2026年1月23日(岸野昌子)

