図書だよりカテゴリー 5・6年生から

きみの町で

食欲しょくよくの秋? 読書の秋! 哲学てつがくの秋!!

この本は11の短いお話からできています。そのうちの7つは、『こども哲学てつがく』シリーズ(全7かん)の付録として書かれた物語です。

哲学てつがく? なんだかむずかしそう。でも、物語のいくつかは、きっと君も経験したことのある出来事のはず。

好きな子の気持ちを先回りして考え過ぎて落ちんだり、仲良しグループのことが「たまーに、ちょっとだけ、気のせいかもしれないけど」重く感じたり、「『面白いやつ』の自分」と、「『面白いやつ』になろうと必死な自分」の間でなやんだり……。

宿題でもないのについつい考えちゃうこと、宿題じゃないから正解も決まっていないことに、それぞれの物語の主人公は向き合っていきます。

作者は、哲学てつがくは「生きることを好きになるためのヒント」だと思っているそうです。この本から、君にとってのそんなヒントが見つかるとうれしいな。

2025年10月17日(高橋知佐たかはしちさ

著者: 重松清 著 ; ミロコマチコ 絵

出版社: 朝日出版社

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