はじまりは、ほっきょくからとどいた、一つうのてがみ
なんきょくにすむペンギンのトビオは、うまれてはじめて、ひこうきにのります。
「こわいなあ。でも、ぼくは、いくんだ」
ひとりで、ほっきょくのともだち、シロクマのポーラさんにあいにいくのです。
おとうさんと、おかあさんに見おくられ、なんきょくくうこうへ。さかなのかたちのちいさいかばんと、大きなトランクには、しんせつにしてくれたひとに、おれいであげるさかなと、だいじなこおりがつまっています。
ひろいひろいくうこうは、たくさんのどうぶつたちでいっぱい。もちろんどうぶつのなかま、にんげんもいます。はじめてのことも、みんながいろいろおしえてくれましたので、トビオは、にもつをあずけ、けんさじょうをぬけ、うごくほどうにものって、まよわずひこうきにのれましたよ。
さあ、しゅっぱつです。ひこうきは、ぐんぐんそらにのぼっていきました。
2025年9月5日(岡本富美)