図書だよりカテゴリー 3・4年生から

海辺の村のパン屋

本の表紙:海辺の街を男の子が自転車を引きながら歩いています。

あたたかいパンのかお

イギリスのはしっこにある海辺うみべの小さな村。村の人はだれもが海のそばでいっしょうけんめいはたらいている。漁師りょうしだけでなく、船大工、あみ職人しょくにん、いろんな職人しょくにんが寒さと雨の中ではたらいている。ぼくもあらしとたたかい魚をつかまえる漁師りょうしになりたい。

ぼくのとうさんはパン屋だ。パンやあまいバンズをくあたたかなにおいの中で一日が始まる。どうしてとうさんは「パン屋」なんだろう。「パン屋になったのは、パン屋になりたかったからだよ」と言った。

パン屋はきびしい自然しぜんとたたかう村の人にとって、なくてはならない大事な仕事だ。やきたてのパンはつかれて海から帰ってきた人、これから海へむかう人のからだや心をあたためてくれる。ぼくは夜明け前からはたらくとうさんの仕事を手伝てつだいながら、ほこらしくなってきた。

2024年7月19日(村井由岐子むらいゆきこ

著者:ポーラ・ホワイト 作 ; いけださちこ 訳

出版社:BL出版

ISBN: 978-4-7764-1109-3